子どもの帰りが遅いと親は心配するものです。
不審者情報が身近にあふれている昨今、子どもが中学生になっても、一人で出歩くのはやはり心配です。
娘の中学入学式の日、近所の公立中も入学式でした。
その日、帰宅して、インターホンに来客記録が残っているのに気付きました。
近所のNちゃんが地元中学の制服を着て、来てくれたようです。
「制服を見せに来てくれたのかな」言うと、娘はすぐにNちゃんに電話し、「私も見せに行ってくる!」とまた制服に着替えてダッシュで出かけて行きました。
「すぐ帰ってといでよー、お昼にするからね」
「うんー!」
そして、しばらく待ちました。
なかなか帰ってきません。
昼ごはんの支度はもうできています。
……遅いなぁ。
そうだ、朝ドラの録画を見よう。
そのうち帰ってくるでしょ。
……見終わった。
けど、まだ帰ってこない。
ちょっと、遅いんじゃね?
走って行ったよ。
自転車じゃないよ。
変な人がその辺うろうろしてたらどーすんのよ。
なんか心配になってきた。
そういえばこないだ聞いた話。
となりの校区に住む知り合いの娘さんが、腕を引っ張られて車に連れ込まれそうになったって。
少し前のことらしいけど。
……怖いじゃないのよ。
うちの娘は小柄だから、ひょいと抱えられたら一瞬で連れ込まれるよ。
おそい。おそいぞ。
と、ますます心配になってきて、Nちゃんママのケータイに電話しました。
出ません。
少し待って、今度は家のほうに電話してみました。
やっぱり出ません。
玄関でおしゃべりしてるのかなぁ?
昼間だけど、なんかすごい心配になってきた。
白昼堂々と犯罪を犯すやつだっているんだし。
あっ、そうだ、娘、スマホ持ってるんだった!
と、今更ながら思い出して本人に電話。
娘、あっけらかんと「ごめーん、今、歩いてるところ。もうすぐ着く」
ガチャっと扉が開きました。
帰ってきた!
ちょっとっ、遅いじゃないの!
早く帰ってきなさいって言ったでしょ!
昼間とはいえ心配するじゃないの!
自転車ならまだしも、歩きだし!
……と、言いそうになったけれど、言いませんでした。
こういうときは、私メッセージを使うといいんだっけ。
子どもを責めるのではなく、自分の気持ちを言う。
短く毅然とした態度で。クドクド言わない。
と思い出し、ひとこと大真面目に言いました。
「心 配 し た よ !」
いつもと違った口調に娘は驚いたようで、「……ごめん」と言いました。
そして静かにいっしょにお昼を食べました。
それでおしまい。
そんなに心配することじゃないかもしれません。
でもそう思えば思うほど、あんな事件やこんな事件、そして知り合いの娘さんのことがよけいに頭の中をぐるぐる回ります。
要するに何が言いたかというと、子どもを責めたくなったら、子どもを責めるかわりに自分の気持ちを一言で叫べ!ということです。
長々とお説教するより、渾身のひとことのほうが、親の心配度が伝わるはず。
↓ハイソックスは校則でNG。でも娘は小柄なので、学校指定のSサイズのソックスがハイソックスになってしまった💦
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