娘が仲間はずれに
小6の女の子をお持ちのママさんから、こんなメッセージをいただきました。
娘は、女の子の友達がなかなかできず、不安です。
修学旅行とかのグループ分けで孤立してしまい、それはやはりさみしいそうです。
最初は3人グループで仲良かったのですが、急に二人が距離を置いてきたそうです。
わたしは娘にも何か原因があるのだろう、半分仕方がないのかな~と思ってます。
今日娘は、裏切られてとても悲しい、と泣きながら話しました。
わたしは娘を抱きしめ、認め受け止め、少し自己開示をしました。
そしてわたしはあなたの味方、あなたはとても大切な存在だということも話しました。
娘はめっちゃ軽くなった~と言い、最後には「今日は、クラスみんながそろったことがとてもうれしかった」と、いいこともたくさん話してくれました。
わたしはコーチング初心者で、セルフコーチングをしていてふと疑問に思うことがあります。
わたし、娘の元気な笑顔を見れて安心してるけど……不安がある。
娘の不安を聞いて、娘なら大丈夫と思っている自分と、やっぱり大丈夫なのかなと思っている自分もいるみたい。
親だからそれは当たり前?と、ちょっと心の中がモヤモヤしてました。
子どもの悩みを聞くと、親は不安になりますよね。
森さんはそのようなとき、どのようにその不安と向き合っていますか?
ひとりでお弁当を食べた娘
わたしが子どもの悩みを聴いて不安になったとき、その不安にどう向き合うか……
不安を感じないようにしても勝手に出てきちゃうから、あきらめています。
でも傾聴と共感を意識していると、いつのまにか不安が小さくなっているように感じます。
子どもが愚痴や悩みを言ってきたら、じっくり話を聴いて深く共感して、必要ならいっしょに解決策を考えます。
そういえば娘が中1だったとき、こんなことを話してくれました。
先生はそれまで、クラスに慣れるため、お昼はできるだけ学食に行かずに教室でみんなでお弁当を食べるようにと指導されていたとのこと。
でもある日「学食もOK」となり、女の子たちがすばやくグループになって教室を出て行ったそうです。
娘は出遅れて、一人でお弁当を食べた、と。
教室で食べた子はほかにもいたそうですがグループになっていて、娘はその中に入らなかったそうです。
先生が「大丈夫か?」と声をかけてくださったそう。
……わたし、この話を聴いて背筋が凍りそうになりました。
わたしが中学の時、まさにお弁当の輪に入れてもらえなくて一人はみ出た状態で食べていた時期があったからです。
(当時は仲間外れになっていました)
そのときの記憶がバーッと蘇り、娘のそのあとの話を聴くまでどきどきしました。
「でもね、わたし、どうせ食べるときはしゃべらへんから、別にいいねん。先生にも大丈夫ですって言った」
強がってそう言ってるのかな?と思ったのですが、本当にあっけらかんとしています。
お弁当以外のことでも、普通に、クラスや新しい友達の様子を話してくれるので、わたしは気にしないようにしています。
それより、「別に大丈夫」と言い切る娘がすごいなと思いました。
解決しようとしない。聴くに徹する。
仲良く信頼できる友達に囲まれて楽しい学校生活を送れるに越したことはないけれど、友達関係にはトラブルがつきものです。
わたしは、子どもに悲しいことや悔しいことがあったら、とにかく話を聴いて深く共感しようと決めています。
助言や励ましをするのではなく、一生懸命子どもの感情を想像して、そこに寄り添うようにしています。
うまくできないこともあるけれど、そのように決めて実践するようになってからは、不安に呑み込まれることは少なくなりました。
子どもが悩んでいたら、わたし自身がそんな辛い姿を見たくなくて、すべてを解決してあげたくなります。
でも親は基本的に、子どもが自分で解決の糸口を見つけると信じて、寄り添い、見守る。
そのほうが子どもは強くなれると思います。
もちろん、命や怪我の危険など、大人の介入が必要なときは出ていきます。
でも親が自分の不安に負けて、子ども自身が葛藤する経験を奪ったりしないよう、意識していたいです。
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